無人店舗

【ウォークスルー決済】キャッシュレスの先をいくペイメント技術

近年、サプライチェーンの全体最適がなされていないことから生じる食品ロスや返品などを削減するために、経済産業省ではスマートストアの実現を目指して、民間企業と連携しIoT関連技術の実証実験を行っています。
店舗のスマート化により、これまで把握できなかったデータを解析し、その結果をサプライチェーンを共有することで、最適な流通の実現させるというものです。

スマートストアの将来像にはIoTやAIなどに完全無人店舗があり、それらの技術のなかでも既に実用段階に入ったウォークスルー決済について解説していきます。

ウォークスルー決済の概要

ウォークスルー決済とはレジを通さずに無人のゲートを「walk through(通り抜ける)」だけで完了する決済のことです。
近年小売業界で導入され始めている「キャッシュレス」・「レジレス」・「ウォークスルー決済」は混合されがちだがこれら3つは全くことなるものであります。

「キャッシュレス」は支払いの際に現金を用いずに電子マネーやクレジットカードを用いるもので、「レジレス」は店舗に行く前に注文と支払いをアプリ上で済ませ、店舗には商品を受け取りにいくだけというものです。

ウォークスルー決済を導入するメリットを消費者側・店舗側に分けて紹介します。
消費者側のメリットとしてはレジに並ぶことや支払いで現金を出し、おつりを受け取るわ煩わしさを省くことができます。
店舗側のメリットはレジがなくなることで人件費の削減が実現することやおつりを用意する必要がなくなるため業務の効率化が進むことです。
また、顧客の消費行動をデータ化することができることもできます。

ウォークスルー決済技術の種類

ウォークスルー決済の技術として現時点では大きく2つに分けられる。

  • ToFセンサー(赤外線センサー)と重量センサーを利用したもの
  • RFID(電子タグ)を利用したもの

まず初めに、ToFセンサー(赤外線センサー)と重量センサーを利用したウォークスルー決済について説明します。

①QRコードにて店内へチェックアウトした後にToFセンサ(赤外線センサにより、人の多ラッキングや手の動きを3Dデータとして測定します。
②重量センサーを搭載した棚に入った商品を手に取ると棚のセンサが重量の変化をもとに商品の個数を測定します。

①②をチェックアウト時のQRコードと結び付け決済を行う仕組みです。

続いて、RFID(電子タグ)を利用したウォークスルー決済について説明します。
RFIDとはID情報を埋め込んだRFタグから、電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信によって情報をやりとりするものです。
RFIDを全商品に付与し、商品をもって退店する際に、ゲートでRFIDが読み取られ、決済が完了する仕組みです。

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ウォークスルー決済導入の事例

ここまででウォークスルー決済に関する説明を行ってきましたが、続いては具体的な導入例を紹介します。

  • Amazon go
  • ローソン
  • Developers.IO CAFE
    の3つの事例を紹介します。

Amazon goは2018年1月にアメリカ・シアトルにて一号店がオープンしました。
その後シアトル、シカゴ、サンフランシスコ、ニューヨークで続々といます。
この店舗で導入されている技術は車の自動運転に活用されているコンピュータ・ビジョンとディープラーニング、センサ技術が用いられてます。
Amazon goで用いられているカメラ、マイクの配置や棚に設置されたセンサの組み合わせはamazonが特許をもっています。

ローソンは2018年10月に幕張メッセで開幕する「CEATEC 2018」にウォークスルー決済を導入した店舗を出店して話題となりました。この店舗ではRFIDを利用した技術が導入されました。

2020年2月26日から5月25日まで「富士通新川崎TS レジレス店」を実証実験としてオープンする。この店舗では米国VCOGNITION TECHNOLOGIESの提供する「Zippin」という技術を利用されます。
これは、自動決済に必要なカメラ・棚センサーなどの機器と、来店客や商品を認識するためのAI機能、決済や在庫管理との連携機能をまとめた統合システムです。

Developers.IO CAFEは2019年2月に秋葉原にオープンした完全キャッシュレス・レジレス・ウォークスルー決済が体験できるカフェです。
この店舗で導入されている技術はToFセンサ(赤外線センサ)と重量センサを利用したものです。

 

まとめ

サプライチェーンの問題を解決し、効率化を図ることや多様化する顧客ニーズに応え、経済活動を活発にするために国・民間問わずにスマートストアへの投資を行っています。
その中の技術として「ウォークスルー決済」について解説をしてきました。
2018年のアメリカを起点として日本でも実証実験や導入が始まってきています。

日本では、一般消費者に向けた実店舗での導入例はまだ少ないのが現状です。現段階では実証実験の段階で、ローソンでは、システム・店舗オペレーション・防犯・物流面の課題、売上の推移、利用者の声などを検証した上で、一般客が利用できる店舗を検討するとの意向を示しています。

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