飲食店で食材の廃棄や食べ残しが社会問題となり、飲食店だけでなく行政も解決に向けて取り組んでいます。
食材の廃棄には発注管理や売上変動などいくつかの要因があり、廃棄をゼロを目指すと欠品が発生してしまうジレンマの中で飲食店経営をしている方が多いです。
本来食べられるはずだった食品が捨てられてしますフードロスは日本では年間約640万トン発生しており、日本の人口の一人当たりのフードロスは年間約52キログラムです。
この社会問題となっているフードロスを減らすためプラットフォーム「TABETE」を紹介します。
フードロスサービス「TABETE」の概要
「TABETE」はお店で余ってしまった料理やパンなどを直ぐに近くの方に購入やテイクアウトしてもらえる食品ロス削減サービスです。
飲食店はフードロスが発生した段階でプラットフォームにTABETEに掲載すると、その近くにいる利用者がTABETEを見て店舗まで訪問します。
支払いは事前にクレジットカードで行うため、店舗のオペレーションが増えることはありません。
ユーザーに一度利用してもらい、その飲食店を気に入ってもらった場合には一般顧客になるチャンスもあるためマーケティングの効果もあります。
「TABETE」は2015年に設立された株式会社コークッキングにより運営されています。
「人間らしく創造的な暮らしができる社会へ」をモットーに「場」と「しくみ」と「ツール」をつくり、未来永劫おいしいものを食べ続けるための食の未来をつくっています。
Forbes主催の「Forbes 30 Under 30 Asia」に選出された若手経営者のスタートアップ企業としてメディアに取り上げられることも多いです。
フードロスサービス「TABETE」の利用方法
飲食店や食品販売店で商品を廃棄せざるを得なくなった場合にTABETEに掲載します。
掲載するときに、メニューと値段と数量といつまでに受け取りに来て欲しいかなどを設定します。
店舗が情報を掲載後、近くにいるTABETEのユーザーへ告知が届き、商品の購入をします。
その後、ユーザーが店舗まで取りに来ますので、商品を準備して待ちます。
なお、店舗での支払いは発生しないため、お釣りの準備などは不要です。
フードロスに取り組む企業はたくさんあります。アプローチ方法などは違いますが企業では「FOOD PASSPORT」「Tabekifu」「たべるーぷ」「Kuradashi」「henoheno」などがあります。
フードロスサービス「TABETE」のユーザーのメリット
TABETEは飲食店だけでなく、ユーザーにとってもとても便利なサービスです。
- 都合のいい時間に受け取りできる。
TABETEなら仕事帰りの電車内などで検索して自分のタイミングでお店で受け取ることができます。 - Web上で決済が完了できる
Web上で商品を購入・決済まで行えるので購入確定メールをお店で確認してもらい、スムーズに商品を受け取ることができます。 - お気に入り登録ができる。
近くの気に入ったお店をお気に入り登録しておけば、ロス食品が掲載された時に通知がくるので目玉商品を見逃すことがなくなるので非常に便利です。
フードロスサービス「TABETE」の飲食店のメリット
- ゴミを減らすことができる
廃棄の危機にある食材を売ることによってゴミが減り、廃棄コストが減るとその分少しでも経費が浮きます。
また、フードロス分で粗利を痛めることも無くなります。 - お店の集客になる
商品が売れないことによって賞味期限が近づきますが、TABETEを導入することでお店の集客に繋がり、食品ロスが減るだけでなくお店の知名度も上がるので結果売り上げが上がることに繋がります。 - 導入費はたったの0円
掲載料や導入費用は無料で、利用するにあたって複雑な設定や手間が無いので安心して導入することができます。
フードロスサービス「TABETE」の飲食店のデメリット
- 都内しかサービスの提供が進んでいない
現在TABETEのサービスは東京がメインで利用範囲が限られています。地方にも導入店舗がありますが、店舗数が多くなくユーザーにとってはまだ利用価値が低いです。 - クレジットカード以外では決済ができない
電子マネーやバーコード決済などを主に使っている方にとってはクレジットカードでしか決済できないので不便に感じてしまいます。
店舗は売り上げているので直ぐに現金が手元に入ってこないため、キャッシュフローが悪い状態になります。 - 企業側には手数料が差し引かれる
余剰食品の商品の代金から35%の手数料が差し引かれ、TABETEの収益になりますので実際の利益が低くなってしまいます。
TABETEをもっと利用することによって経済が回り、さらに環境保全にも繋がり、社会貢献をすることで地球の未来を救うことになります。