現在、私たちの日常には多様なキャッシュレス決済手段が存在しています。経済産業省からは、2025年までに紙幣や硬貨を使わないキャッシュレス決済を全体の40%まで引き上げるという「キャッシュレス・ビジョン」が発表され、今後さらに拡大していくものと思われます。
今回は、そのキャッシュレス決済の中でも近年話題の「STORESターミナル(旧:Coiney / コイニー )」についてご紹介します。
「STORESターミナル」の特徴
「STORESターミナル」の一番の特徴は、なんといっても複数の決済手段があり、それらをシームレスに一元管理できることでしょう。
クレジット決済では、カードリーダーとタブレットの連携でスピーディーな決済が可能になっており、珍しい2回払いやリボ払いにも対応できる仕様です。その他、Suicaをはじめとした交通系電子マネー決済や、We Chat PayのQRコード決済、オンライン請求書決済があります。
特にオンライン請求書決済では、店舗側が決済用のウェブページを作成してユーザーにURLを送信するだけで、ユーザーに支払いをしてもらえる仕組みとなっており、手間のかかる請求書作成や口座入金の確認といった作業から解放される画期的な決済手段です。さらに、ホームページやECサイトで「STORES請求書決済 API」を組み込むことで、オンラインでの商品購入時にクレジットカード決済ができるようになるため、リアル店舗とオンライン店舗を両方もっている企業でも重宝されます。
なお、5か国語の多言語対応で、国際的なセキュリティ対策も整い、インバウンドを狙いたい店舗でも安心して使うことができるのは嬉しいポイントです。
「STORESターミナル」のメリット
「STORESターミナル」は、運用する店舗側の利便性を徹底的に考えたサービスが充実しています。
まず、専用のウェブ管理画面があり、決済を行ったらすぐクラウドに同期されます。
このウェブ管理画面にログインすれば、離れていてもいつでも確認することができ、またスタッフアカウントを作成することで、オーナーから経理担当者まで複数人で管理することができます。
決済端末も複数で使うことができるため、訪問や配達といった外部での接客時にもその場で決済することができ、ウェブ管理画面と合わせて幅広いシーンで使うことができます。
また、「STORESターミナル」は様々な業種の他社POSシステムと提携を組んでおり、複数の端末を操作することなくスムーズな決済を実現しています。
さらに、他社会計ソフトとも連携することができるため、売上データを自動的に反映できたり、売上データを必要な期間に絞り込んだCSV形式で出力できるなど、経理や会計処理の業務効率化も叶います。
このように、「STORESターミナル」のサービスはビジネスのあらゆるシーンが想定され、単なる決済システムに留まらない多様な使い方ができるのです。
「STORESターミナル」のデメリット
初期費用や月額費用、手数料に関しては、あまり他社サービスと違いはなく、現在の入金サイクルは月6回となっていますが、2020年夏に最短翌営業日に変更になり、全銀行で対応が可能な点は他社サービスと比較しても好条件です。
そのため特筆するデメリットはないのですが、あえて挙げるとすれば入金時に手数料がかかってしまうことでしょうか。10万円未満であれば200円の手数料がかかってきます。
また、決済手段については、前述した通りクレジットカード、電子マネー、QRコードと幅広く対応していますが、その中でも急速に普及している電子マネーとQRコードについては扱っている決済サービスが少ないということが、エアペイや楽天ペイと比べると少々ネックになっています。特に電子マネーは、AppleペイやQUICペイといった業界シェアの高い電子マネーが使えないため、その点は他サービスと比較検討する必要がありそうです。

近年、ユーザー自身が自らの消費行動に応じて様々な決済手段を使い分けることができるようになったことから、店舗側はいかにユーザーのニーズに合った、幅広いキャッシュレス決済手段を提供できるかが重要になってきています。
また、社会におけるキャッシュレス決済の推進は、こうしたユーザビリティを叶えるだけでなく、店舗側にとっても業務効率化に繋がる今後なくてはならない取組であるといます。
今回は「STORESターミナル」についてご紹介しましたが、今後キャッシュレス決済手段がますます進化を遂げていく中で、ただの決済システムではなくビジネスの幅を広げるひとつのアイテムとして有意義な選択ができるようにしたいものです。
