価値観の多様化やデジタル化により働き方改革が推進されている中で、採用や雇用形態にも変化が起きています。
また、給与支払いも即日払いのサービスなどもできており、HRTechと呼ばれるベンチャー企業も多く生まれています。
その中で、隙間時間でアルバイトを見つけることができ、給与を即日もらえるサービスが話題になっています。
シャアフルはスキマ時間を価値に変える短期間・短時間の仕事に特化した1日単位の仕事紹介アプリを中心としたサービスです。
今回はシェアフルについて、その概要と小売店や飲食店が導入するメリット、デメリットなどを紹介し、これらの業種にとってどんな影響を与えるサービスなのかを解説していきます。
シャアフルのサービス概要
シェアフルとは、仕事の紹介と人材の仲介を行っており、1日単位の仕事を紹介するマッチングサービスとして運営されています。
運営会社は、東京都港区にあるシェアフル株式会社で、2019年創業の会社で歴史は浅いですが、もともとフリーランス総合支援プラットフォームを提供しているランサーズ株式会社と総合人材サービスのパーソルホールディングス株式会社の合弁企業として誕生した経緯を持っています。
そのため人材に関するノウハウや仕事の手配などの実績は十分あり、決して実績のない企業が運営する全く新しいサービスというものではありません。
利用者側はアプリを使って企業や小売店、飲食店が募集する案件に応募します。
そして、募集側は面接なしにそのままその人材に一日単位で働いてもらい、報酬をシャアフルに支払うと言う仕組みです。
シャアフルを小売店や飲食店が導入するメリットとは
シェアフルを小売店や飲食店が導入するメリットは、一時的に人材を集めて業務に当たってもらうことができる、社会保険などの支払いが不要、条件をよくすればすぐに人材を確保できると言ったものが挙げられます。
一日単位なので、長期雇用を必要としないのがシャアフルのメリットです。
そのため、小売店であればイベントやセールなどの限定的なキャンペーンで人手が欲しいとき、飲食店であればオープニングのヘルプや繁忙期のヘルプとして一時的な人員の確保をすることに優れています。
また、パートや正社員という扱いではないため、健康保険や雇用保険、労災、あるいは厚生年金といった支払いを追加で行う必要がありません。
そのため、比較的低コストで人材を集められたり、報酬を周囲より少し高めに設定すれば、すぐに人材が来るというのもメリットもあります。
パート一人雇うのにハローワークや人材紹介サービスに求人を打って数ヶ月待ち続けるなどが不要になります。
シャアフルは一日単位の業務なので、気軽に応募する方が多く、最短即日で人材が見つかることも少なくありません。
こういった特徴があるため、シャアフルを利用すれば小売店や飲食店にマンパワー確保の機動力がアップすると言った恩恵を得ることができるのです。
すぐに短期間の人材が欲しい、派遣してもらう手数料以外の出費は極力抑えたい、そんな人材を希望する小売店や飲食店にとっては非常に魅力的なサービスです。
一方でシャアフルを導入するうえでの注意すべきデメリットもあります。
事務系志望の人材が多い、人材の詳細が分からない、業務が限定されてしまう点です。
そのため集まる人材も事務系志望が多く、小売店や飲食店が募集をかけてもスムーズに集まらない可能性があるという点に注意が必要です。
アルバイトやパートであれば面接を行ったりすることができます。
しかし、シャアフルは面接を行わずに、シャアフルに登録されたデータや実績のみで採用の可否を判断せざるを得ません。
そのため、どんな人材がくるか分からないというデメリットも注意点です。
業務が限定されてしまうと言うこと、パートであれば教育を行って最終的には日常業務を全て行えるまでの人材にすることもできます。
しかし、シャアフルの人材はその日限りの人材です。
そのため教育をする暇もなく、誰でもできそうな業務を任せるしかないと言うデメリットもあります。
それにどんな人材が来るか分からないため、業務上の秘密や守秘義務にかかわる業務には絶対触れさせないと言う注意も必要です(原価率や売り上げの推移、飲食店であれば味付けなどサービスにかかわるもの)。
これらのデメリットに注意して運用しましょう。
シェアフルは、すぐに短期の人材が確保できるサービスです。
そのため小売店や飲食店など一時的に人材が欲しい場合に便利なサービスと言えます。
そんなシャアフルですが、事務系の人材が多い傾向があることや面接ができない、業務が限られると言ったデメリットに注意する必要もあるのです。
これらのデメリットを十分に理解しメリットを生かした利用ができれば、きっと小売店や飲食店に大きな恩恵を与えることができるのではないでしょうか。