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顧客と事業者の立場から見た実店舗とネットショップの比較

アマゾンや楽天、メルカリなどの成長により、日本でもネットショップでの買い物が一般化してきました。
年々、ネットショップで買い物をする人が増える一方で、実店舗で買い物をする人が減り、実店舗不要論まで出てきています。
そのような市場の変化の中で、店舗とネットショップのメリットデメリットはそれぞれあります。
この記事では事業者にとっての実店舗とネットショップのそれぞれのメリットデメリット、消費者にとっての実店舗とネットショップのそれぞれのメリットデメリットをまとめます。

事業者にとっての実店舗のメリットデメリット

事業者とは小売業で店舗を運営している方や、オンラインショップで出店や販売をしている方を表します。
実店舗のメリットは接客を通じて、顧客とコミニケーションを行うことができ、販売促進をすることができます。
また、直接対面することで顧客と信頼関係を構築することができたり、地域に密着した店舗を作ることができます。
事業の展開の観点からは、特定顧客やリピーターがつけば発展するという将来性があり、いわゆる地場地消に貢献できます。
一方、デメリットは家賃の固定費や従業員を採用して教育する必要があることです。
新店舗を回転するときは場所や建物、内外装費が必要なので開店資金面で高額となり、開店してからも家賃だけでなく、店舗維持費でも家賃、光熱費が必要となります。

 

事業者にとってのネットショップのメリットデメリット

事業者の立場からのネットショップのメリットは、ホームページやシステム作成の初期費用で販売を開始できる点です。
アマゾンや楽天などに出店した場合は商品の売上からの手数料のため、売上が低い場合にもリスクが少ないです。
また工夫次第では無在庫での販売や受注販売も可能ですので、手元に在庫を持つ必要もなく、在庫リスクや倉庫費用を削減できます。
顧客情報や購買行動も把握することができるため、商品企画などに反映させることができます。
一方、デメリットとしては、集客が難しく、たくさんいる競争の中でデジタルマーケティングなどで消費者の関心と引きつける必要があり、積極的にマーケティングを行うと宣伝広告費が高騰します。
顧客にとってネットショップの買い物はクリックをして、商品の到着を待つだけなので、購買理由が値段になることが多いです。そのため、ネットショップではブランド育てることが難しく、ブランドと消費者の繋がりが希薄になります。

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消費者にとっての実店舗のメリットデメリット

消費者の立場から考えると、実店舗のメリットは購入後に直接持ち帰る(送料不要)ことができるため、即必要な場合は実店舗で購入します。
また、商品を直に見られ、試着などもでき、疑問や質問がある場合は従業員に直接聞くことができるため、安心安全に岡井もができます。
一方、デメリットは営業時間では規定日の営業時間内のみであり、欲しい時に買い物ができない場合があります。
店員の対応では従業員により接客対応違いやお店やレジなどの混雑により待ち時間が多くなるケースもあります。
いろんな商品を見ているとついつい欲しくなってしまい、衝動買いをしてしまい出費に繋がる懸念もあります。

 

消費者にとってのネットショップのメリットデメリット

消費者の立場におけるネットショップのメリットとして、営業時間面で年中無休で24時間営業であり、自分のタイミングで買い物することができることです。
インターネットで多くの商品を比較や口コミを確認しながら選ぶことができます。
一方、デメリットとして消費者の商品入手方法としては配達手配(送料要)によるものであり、商品の確認は写真、画像や説明文からしか判断できず、商品への質問はメールや電話で問い合わせる必要があります。
事業者の顔が見えないため、安心安全面では品質や性能に不安が残り、商品到着後にがっかりすることもあります。

実店舗もネットショップも事業者と消費者にとってメリットデメリットがあります。
どんなにネットショップが便利になり普及しても、実店舗は必要ですので、購入する商品やタイミングに合わせて使い分けるのがいいと思います。

 

消費者にとっての実店舗とネットショップの比較

消費者にとっての最大の課題は、ネットショップでは近くで商品を見られすぐに購買のアクションをとれますが、実店舗が遠く離れている場合時間をかけて出かけて現物を見なければならないことです。実店舗では手に取って現物を観察でき、着用試験も可能ですが、ネットショップではそういうことができません。さらにネットショップでは、商品の画像や写真のイメージが現物とは異なるケースも発生します。

 

ネットショップも実店舗もそれぞれメリットとデメリットがあります。今後のEC化率を考慮するとまずは気軽に始められるネットショップを運営してみるのも良いかもしれません。

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