インターネットが発達した現在では、小売業の主な形態がECサイトやネットショップへと移り、リアル店舗のメリットを感じる機会が少なくなりました。
また、24時間いつでもどこでも買い物できるネット時代に突入し、買い物スタイルの変化に伴い、従来のリアル店舗は変革が求められています。
ただECサイトにはデメリットがあり、リアル店舗にしかない魅力を打ち出すことでネット時代に十分対応が可能です。
そこで今回は、小売業界におけるリアル店舗のメリットを紹介しながら、今後の生存戦略をお伝えします。
リアル店舗のメリット①接客サービス
リアル店舗のメリットとして、まず「お客様と対面して接客できる」点が挙げられます。
家電量販店などのリアル店舗では、販売員が商品の魅力をお客様に直接伝えられ、要望を直接聞きながら新しい提案も可能です。
またお客様が接客に満足してくれたら、「その人からまた買いたい!」といった具合でリピートしてくれる可能性も高まります。
一方ネットショップでの買い物では、パソコン画面上のみでのやり取りで、接客に触れる機会がなく商品の魅力が十分に伝わりません。
なのでリアル店舗では、接客の強みを活かしながら、ネットショップとの差別化を図ることが重要です。
リアル店舗のメリット②実物を確認できる
リアル店舗のメリットは「商品を手に取ることができる」という点です。
店頭で実物が陳列されているリアル店舗では、お客様が実際に商品を手に取り、形や大きさなどを確認できます。
またモノによっては試供品も陳列され、購入する前に商品の性能を知ることができる、という点もリアル店舗の強みです。
さらにネットショップとは異なり、在庫がある場合はその場で商品が手に入るという点も、リアル店舗のメリットとなります。
リアル店舗のメリット③返品・交換がしやすい
そして、リアル店舗は「返品・交換がしやすい」という点も、メリットとして挙げられます。
ネットショップで商品を購入した場合、不良品などの返品は発送の手間がかかるので、お客様から敬遠されがちです。
対してリアル店舗では、店員が手続きを行ってくれるので気軽に返品ができます。
不良品を購入した際も丁寧に対応するリアル店舗において、返品がしやすいというメリットは、ネットショップと差別化できる大きな強みです。
リアル店舗のメリット④厳選された商品
さらに、リアル店舗のメリットとして「商品が厳選されている」点が挙げられます。
ネットショップの売り場スペースは制限がなく、膨大なアイテム数が陳列され、迷った末に購入されないケースが多いです。
一方リアル店舗では、売り場のスペースに限りがあるので、店員が商品を厳選し消費者が迷いなく購入できるよう、工夫を凝らしています。
また選びぬかれた商品を陳列し、売り場の魅力を引き出すことで消費者の満足度を挙げられる、という点もリアル店舗の強みです。
リアル店舗のメリットを活かすために
前述したリアル店舗の4つのメリットを活かし、ネットショップに対抗するためには、まず「接客サービスの強化」を図る必要があります。
ネットショップを利用する消費者は、接客されることなく自分で判断し、商品選定に時間を要している状況です。
なのでリアル店舗では接客サービスを強化し、最短距離で要望する商品を提供することで、時間短縮につながりお客様に喜ばれます。
特にリアル店舗の強みを引き出すには、まず魅力的な商品がおすすめできるよう、店員のサービス力を向上させることが必要不可欠です。
また、ショッピング体験といった「付加価値」でも勝負することで、ネットショップとの差別化が図れます。
ネットショップでは、基本的に画面上のみで取引されるので、モノが手に入りさえすればお客様の要望は満たされます。
一方リアル店舗では、商品を売るだけでなく、お店の良い雰囲気を感じさせるといった「体験」も提供し、お客様へ付加価値を与えることが重要です。
「接客」「体験」といった、ネットショップにはない付加価値で勝負することで、リアル店舗の強みを最大限に発揮できます。
ネット通販の市場規模は拡大していますが、お客様がリアル店舗で求めるものは昔から変わりません。
モノを販売するということは、人と人とのコミュニケーションがあって初めて成り立ちます。
リアル店舗がネット時代でも生き残るには、まずお客様の満足度を上げるためにどうすればいいのか、強みを活かすことが最も重要です。
今後も、ネットショップの市場規模が拡大すると予測され、強みを活かしたリアル店舗はさらに真価を発揮されます。