どの業界にもデジタル化やIT化が進み、飲食店や小売店でもデジタルトランスフォーメーションで「無人」という言葉が一つのキーワードになっています。
Amazonなどがアメリカで試験的に行っている無人スーパー(Amazon Go)やドローンによる無人配送、そして自動車の無人運転なども開発が始まっています。
日本でも高輪ゲートウェイ駅に無人コンビニができたり、徐々にですが無人の店舗が増えてきています。
今回紹介する無人カフェ、Developers.IO CAFE(デベロッパーズ・アイオー・カフェ)の概要やテクノロジーや今後の展望に土え説明します。
無人カフェ、Developers.IO CAFEとは?
Developers.IO CAFEは注文や決済をネット上で行う無人カフェです。
従来のセルフ型のカフェの場合、長い列に並んで注文を行い、スタッフを相手に決済をすると言うのが一般的でしたが、このカフェはそれらをインターネットであらかじめ行うという点に最大の特徴があります。
従来よりもスムーズに注文や決済を行い、より迅速に商品を受け取れるカフェなのです。
無人と言ってもオーダーされたメニューを調理したり、客に商品を渡す動作は人が行うので、完全な無人カフェではありません。
それでも従来のスタイルとは一線を画すサービスということは確かです
無人カフェ、Developers.IO CAFEのテクノロジー
Developers.IO CAFEはクラスメソッドというクラウド、AI、IoT 、モバイル、データ活用を得意とするテックカンパニーが運営しています。
Developers.IO CAFEの主なテクノロジーはキャッシュレス決済、棚コード、重量センサー、そしてAWSです。
キャッシュレス決済は、専用のアプリを使ってクレジットカード決済を行います。
入店後にアプリを利用して注文し決済を行ったり、入店前にあらかじめ注文と決済を済ませておき、商品を受け取る際にアプリでQRコードを読み取って認証します。
棚コードは商品管理でスイーツやスナックが在庫切れになっていないかを認識するシステムになります。
これによって適宜商品の補充を行うということや利用客の位置と重量センサーの位置を関連付けることで、他のテクノロジーの機能を円滑化させる役割です。
重量センサーは、商品管理を主に行い、棚の商品の増減をチェックしたり、正確にその商品を取ったかどうかの判定なども担っている商品管理テクノロジーです。
最後のAWSはアマゾン ウェブ サービスのというクラウドコンピューティングサービスになります。
決済や商品の管理などのシステムをこのAWSというテクノロジーを使って行っているため、自社で機器を設置して管理するという手間やコストがありません。
海外では、無人店舗にはディープランニングを活用した画像認識技術(追跡センサー)用いられ、利用客がスナックなどのお菓子を正確に取って行ったかを判定しています。
しかし、Developers.IO CAFEはコスト増などからこの技術を使わずこれらのローコストテクノロジーで運営を行っているのが特徴です。
無人カフェ、Developers.IO CAFEの魅力
Developers.IO CAFEの魅力は、客側にも店舗側にもあります。
客側は、現金が不要、待ち時間がない、気軽さが増すといった魅力で、キャッシュレス決済なので現金なしでも会計ができます。
また、事前に注文できるのですぐに商品を受け取って迅速に職場などで戻ることも可能ですし、並ぶストレスも軽減されるというのも特徴です。
こういった魅力から、従来のカフェよりも気軽に利用できということ自体も大きな魅力となっています。
Developers.IO CAFE自身、店舗側自身も魅力がある業態です。
店側も釣り銭を用意する必要がないため、つり銭などを補充したり、両替するといった手間やコスト(両替にも手数料がかかる)を削減でき、初期投資が少なかったことも魅力です。
運営者は既存のカフェを利用したとはいえスタッフ人数を最小限に抑えられることができるため低コストで開業できるという魅力もあります。
このようにDevelopers.IO CAFEは客側も店舗側も魅力の多い業態なのです。
Developers.IO CAFEを含めた無人カフェの展望
Developers.IO CAFEは現在も改善を続けており、業態として成長が見込まれます。
更にこういったシステムを他社が追随すれば、数年後にこのような無人カフェが増える可能性も否定できません。
ただ、課題も多く電子マネーやQRコードなどにも対応すること、専用アプリなしでより気軽に利用できるようにすること、割引や宅配への対応と言ったことなど、サービス面では改善も余地をまだまだ残している状況です。
Developers.IO CAFEは、注文や決済を専用アプリで行うことで店舗フロア内(調理場などを除く)の無人化を達成したカフェです。
このような新しい業態は低コストで運営できる他に、利用客も気軽に利用できることから魅力的な業態として今後増えていく可能性が高い分野と言えます。