アパレルや化粧品・コスメや食品など国内外に多くのD2Cブランドが生まれ、SNSやインターネットを中心に話題になり、人気となっています。
D2CとはDirect to consumerのことで卸売業者や代理店を介さずに、企画・生産・流通・販売までを自社で行う、メーカー&小売業のような事業モデルです。
SNSの浸透やECでの便利さの向上や小ロットでの物作りなど、D2Cモデルでも十分に事業として成立するようになったため背景があります。
この記事ではD2Cの中でも注目を集めている「香り」の業界で香水やフレグランスブランドについて紹介します。
香水やフレグランスのD2Cブランドの特徴
日本の香水の市場は約300億円と言われており、そのうち若者や女性を中心が主な市場となっています。
香水やフレグランス市場はアパレルブランドや化粧品メーカーや雑貨メーカーなどが参入していますが、独占状態ではないので多くのブランドが展開しています。
まだ成長していく産業であることや、香りの商売の難しさもあり、スタートアップがイノベーションや目新しさを武器に参入するケースもたくさんあります。
消費者の日用品の買い物する場所が店舗からオンラインショップに移行しましたが、香水やフレグランスは香りのため、実際に店舗に嗅いでから購入したい方も多く、オンラインショップへの移行が遅れています。
加えて、香水やフレグランス選びはとても難しく、店舗で試した時と家でつけて見た時に感じ方が違うことがあります。
SNSの香水やフレグランスに関する投稿を確認すると「思っていた香りと違う」のようなコメントがたくさんあります。
理由は二つあり、店舗では香水売り場ではいろんな香りが混在していることがあり、正確に匂いを確かめることができません。
二つ目はその時の気持ちや感情で香りの感じ方が違うことためです。
家で居たり、香水をつけるときはリラックスしていることが多いですが、香水を店舗で購入する際は気持ちが高ぶっていることが多いです。
そのため、同じ匂いでも香りの感じ方や心身への影響が異なります。
香水やフレグランスのD2Cの特徴は香りの「データ化」です。
嗜好データの蓄積することで、パーソナライズした香りの提案が可能になり、個人に合わせた香りを提供します。
そして、SNSを巧みに利用して、ユーザーとコミュニケーションを取ることで、コアなファンを獲得して事業の拡大に繋げています。
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香水やフレグランスのD2Cブランドの事例
日本の香水・フレグランスのD2Cブランドを紹介します。
Frequency oil
「Frequency oil」は100%天然の植物から作られたオイル性の香水です。
Frequency Oilは香料にエッセンシャルオイルを使用しており、安全にも十分配慮しています。
商品は2つあり、10mlで5,800-7,800円と少し高価な商品です。
非常に人気で販売以来完売の状態が続いています。
Code me
Code meは香りをパーソナライズした機能性アロマミストを毎月定期的に届けるサブスクリプションサービスを月額1,800円で展開しています。
ポケットサイズのアロマミストは、国産の天然のエッセンシャルオイルを使用し、ユーザーの課題に合わせて、パーソナライズされた香りが届く仕組みとなっています。
アロマミストは持ち運びを前提としており、仕事の気分転換などに利用されています。
香りが企業の生産性やブランディングに寄与するという定量データを強みとして、福利厚生サービスやオフィス環境の改善などの需要も多く、法人向けのビジネスも検討している。
最近ではサブスクリプションのサービスの他に、マスク専用のアロマスプレーなどの販売も開始しています。
アロマスプレーの効果を科学的に検証しており、脳波に「快適度」「ストレス低減度」に効果があることが実証されています。
Bespoke Scent Society
香りのコンサルティングヤマネコ株式会社が手がけるオーダーメイドフレグランスが「Bespoke Scent Society(ビスポークセントソサイエティ)」です。
ビスポークセントソサイエティは全てのジェンダーレス、ボーダーレスをターゲットにし、ほのかな香りが特徴的で、世界中の男女の利用を目指しています。
利用方法はサイトで名前を入力し、気分や体調や香りの使用用途など13個の質問に答え、「香りのアルゴリズム」によって最適な香水を提案してくれます。
その質問に回答することで、おすすめの香り、その香りの効果効能、付け方が提案されます。
このサービスはローンチから診断が多く、ミレニアム世代を中心にとても人気となっています。
SCENTPICK(セントピック)
ブランド香水を毎月使い切りサイズに小分けして届けるサブスクリプションサービスで、月額1,680円から利用できるサービスです。
小分けボトルは初回注文時に届く専用ケースに入れて自由に持ち運びができ、その日の気分に合わせて利用することができます。
数あるラインナップの中からAIがオススメの商品を提案してくれるため、ライフスタイルや気分に合わせて、香りを楽しむことができます。
香水の分割販売を無許可で営む個人・法人が多いなか、化粧品製造販売業許可を取得し品質管理を徹底しています。
AROMAPRÉ(アロマプレ)
AROMAPRÉ(アロマプレ)は、アロマのギフトに特化したサービスで、贈り主はアロマカードを購入し、メッセージを書いて贈りたい相手にカードを渡すことができます。
贈られた相手は、同封のコードを使って、Web上で26種類のオイルを自分好みにブレンドすることができます。
香りに関するスタートアップやD2Cは多く、特にデータを活用してアルゴリズムで個人の好みに合わせた商品を提供するケースが多いです。
今後も注目の業界ですので、引き続き動向を追いましょう。