2000年代はインターネットが急速に普及し、2010年代はスマホが生活の一部になりました。
テクノロジーに進化により、ヒトモノカネ情報の流れが変わり、それに伴い消費行動も変化するようになりました。
ブランドやメーカーでマーケティングを担当している方にとっても、変化の大きな時代にカスタマージャーニーを理解することは普遍的な考え方です。
カスタマージャニーもインターネット時代に置いて少しづつ変化しています。
この記事ではインターネット時代のカスタマージャーニーについて解説します。
カスタマージャーニーとは
人が意識的に商品やサービスを購入した時にそのブランドやメーカーや店舗とのファーストコンタクトから購買決定するまでの流れをカスタマージャーニーと表し、この過程には消費者は色んな情報を収集しながら最終的な購買という目的地に進んで行きます。
このカスタマージャーニーや購入意思決定のフローを「Aware」「Attitude」「Act」「Act Again」の4A頭文字を組み合わせて4Aと呼ばれていました。
- Aware(認知):顧客がブランドまた製品の存在を知る
- Attitude(態度):顧客が必要性をベースに製品を自分を好みをベースにブランドを評価する
- Act(行動):商業提案に納得すれば、顧客は製品の購入を決定的する
- Act Again(再行動):満足すれば、改めて自分の好みとの一致を認めることにし、再び製品またはサービスを購入する
この4つのステップを踏むことで、消費者は購入意思の決定をしますが、その過程では段階が進むごとに顧客数は次第に減少していきます。
インターネット時代は店舗で商品の購入やサービス提供を受けることがほとんどだったため、AIDAは実店舗で消費者が経験することを前提として考えられた手法です。
インターネット時代になり、SNSなどでの情報収集やデジタルマーケティングやECなどネットショップでの買い物など店舗とインターネットの境目がなくなってきました。
デジタル時代は顧客行動も変化しており、Aware(認知)の段階から、コミュニティが強い影響力を有しています。
デジタル時代以前はブランディングに対するロイヤリティは主に顧客維持率と再購入率でしたが、現代では人は自分の経験や体験をインターネットやSNSで共有し、他の人々にブランドを推奨しており、その推奨率が高ければ、ブランド認知に対して、ポジティブな影響をもたらします。
インターネット時代のカスタマージャーニーは4Aから5Aになり、AwareとActは4Aと同じですが、AttitudeとAct Againがなくなり、AppealとAskとAdvocateが追加されました。
5Aの順番は
「Aware(認知)」→「Appeal(訴求)」→「Ask(調査)」→「Act(行動)」→「Advocate(推奨)」
- 「Aware(認知)」の顧客の行動は顧客は過去の経験、マーケティング、コミュニケーション、それに他者の推奨から、受動的にたくさんのブランドを知らされます。
顧客とのタッチポイントは他者からブランドのことを聞かされる、偶然にもブランドの広告に触れる、過去の経験を思い出す、などです。 - 「Appeal(訴求)」の顧客の行動は顧客は自分が聞かされたメッセージを処理し、短期記憶を作ったり、長期記録を増幅したりして、少数のブランドだけに惹きつけられるます。
顧客とのタッチポイントは検討対象にする少数のブランドを選択します。 - 「Ask(調査)」の顧客の行動は顧客は好奇心に駆られて積極的に調査し、友人やメディアから追加情報を得ようとします
顧客とのタッチポイントは友人に聞いてアドバイスを求めたり、口コミレビューを確認したり、価格を比較します。 - 「Act(行動)」の顧客の行動は追加情報によって感動を強化された顧客は特定のブランドを購入する。そして、購入・使用・サービスのプロセスを通じてより深く交流します。
顧客とのタッチポイントは店舗かオンラインで購入し、そのブランドを初めて利用します。また、問題に対して苦情を言います。 - 「Advocate(推奨)」の顧客の行動は顧客は当該ブランドに対する強いロイヤリティを育み、顧客維持、再購入、そして最終的には他者への強力な推薦に現れます。
顧客とのタッチポイントはそのブランドを使い続け、再購入をし、他者に推奨します。
5Aは理論上は連続性があるが、必ずしも直線的に進むわけではなく、進行が螺旋状になることもあります。
好奇心の強い顧客は認知しているブランドのリストに新しいブランドを追加したり、リストのランキングを更新し、サービスに不満を抱いた顧客が他のサービスを検討することもあります。
顧客はオンラインとオフラインでのタッチポットを行き来しているのが現状です。
カスタマージャーニーは属性や傾向はありますが、消費者一人一人によって違いますので、CRMを通じてパーソナライズした顧客との関係構築やマーケティングが必要です。