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注目のBOPISとは?日本国内事例とメリットをご紹介!

国内の小売店舗では、「店舗受取サービス」という商品の受け渡し方法が非常に増えてきました。
もともと欧米では長い歴史があり、BOPIS(Buy Online Pickup In Storeの略)という考え方で小売店舗での多くサービス提供されてきました。簡単にいえば、オンラインショップで購入して店頭で商品を受取るサービスのことです。

ただ、なぜオンラインショップで買っているのに、店頭まで”わざわざ”受取りに来るのか?という疑問がわきます。
オンラインショップのメリットは、店舗に行かずにお買い物を完了させることができることです。
そんな欧米で広く利用されてきたBOPISが注目される理由を確認すると共に、国内での導入事例を紹介します。

BOPISが注目される理由

BOPISが注目されている理由は、大きく3つあります。
一つ目はオムニチャネルの活用で、店舗とECは単体のチャネルとして存在していましたが、両方のメリットを最大化する為の“オムニチャネル”を志向する小売店舗が増えてきました。
EC在庫とリアル店舗の在庫を統合するなど、お客様の利便性を高める為にECで購入し、リアル店舗で受け取る自由度が増えています。
二つ目は日用消費財特有の要件でネットスーパーをサービス開始しているスーパーマーケットが年々増えています。お客様が注文した商品を自宅にお届けする宅配スタイルが一般的です。
しかし、商品単価が安いものが多いことから宅配費用を別途請求することがありますが、数百円です。
宅配料金がかからないBOPISであれば、宅配費用を請求する必要がありません。
また、来店してもらうことで、店頭で実物を確認したいという顧客のニーズにも応えられますし、店内に入ってもらえれば非計画購買が発生します。

三つ目は店舗での滞在時間の短縮ができます。店舗で商品を探す手間やレジに並ぶことも不要ですので、時間がない方にはとっては非常に便利です。

 

BOPISの日本国内事例

店舗受取サービスは、大手を中心にサービスがスタートしています。
イオンリテールは2018年11月からイオンのオンラインショップ「イオンスタイルファッション」などので注文・決済した商品を店舗で受け取れる「店舗受取りサービス」を約400店舗にて本格展開しています。
店舗での受取によって、送料が無料になることを訴求して、サービス展開しています。
ECでの購入選択肢として送料が発生してしまうことにより購買機会を減らしてしまうことの無いよう、既存チャネルのリアル店舗を活かした戦略といえます。
イオンはその後、生鮮食料品もネットスーパーを開始しており、生鮮食品の場合には、仕事帰りの時間帯などに発生する、長時間のレジ待ちが不要になる利便性を訴求しています。

衣料品チェーンを展開するライトオンでは、全国の約500店の店舗網と自社ECを連携させる取り組みとして、店舗受け取りサービスを積極的に推進しています。お客様が「ライトオンオンラインショップ」で商品を購入する際に店舗受け取りを選択し、希望の受取店を指定、支払いは店舗で行います。
この店舗受取を利用すると、お顧客は店頭で商品の試着やジーンズなどズボンの裾あげの指定をすることができます。
通常、ECで購入すると5000円未満の場合には一律500円の送料がかかってますが、店舗受け取りサービスの商品は送料はかからず、お客様が自分の好きなタイミングで最寄りの店に取りに行けるというのもメリットになるとのこと。

この様に国内でもBOPISの仕組みを利用している小売店舗が増えてきました。なぜオンラインショップで買っているのに、店頭まで”わざわざ”受取りに来るのか?とい疑問を解消するに足りる優位性があります。

BOPISのメリット

BOPISのお客様にとってのメリットは

・商品を確かめることができる(オンラインショップで購入した洋服のサイズが合うかなど)
・早く受け取りたい、または会社帰りなど好きな時に取りに行きたい
・店内で購入することによる滞在時間が長くなることでの感染リスクを減らしたい
・宅配費用を掛けたくない

一方で、店舗側のメリットは

・ECサイトのみならず店舗送客効果があります
・店頭に来てもらえば、別商品の購入の可能性もあります
・店舗受取により、お客様の滞在時間が短くなります

 

さて今回は、国内でも広まりつつあるBOPISについてご紹介しました。
ECサイトで購入した商品を、お客様の都合が良い店舗で受取るというスタイルです。ECで購入した商品は宅配サービスというのがこれまでは一般的でしたが、消費者の生活パターンが多様化している中で、会社帰りに最寄店舗で商品を受け取る方が利便性が高いなどのメリットがあります。