多くの小売業者がECへ販路を拡大させている中、世界No1のECプラットフォームのAmazonはリアル店舗の出店を開始し、ECとリアル店舗の融合やシームレス化に向けて事業を進めています。
リアル店舗の特徴は最新のテクノロジーを駆使し、無人で店舗運営を実現しています。
この記事ではAmazonが運営する無人店舗のAmazon Go(アマゾンゴー)について紹介します。
Amazon Goとは
Amazon GoはAmazon.comが運営する小売店で、2016年に一号店をアメリカでオープンしました。
2025年までには3000店舗まで拡大する計画があり、日本には未進出ですが、アメリカで成功すれば日本でも進出されると思います。
特徴はレジなどにスタッフがおらず、買い物客はレジ業務を行わず、そのまま店舗を出ることでき、この方法を「Just Walk Out」と言います。
この方法は買い物客が棚から商品を手に取ることで、店内に網羅されているカメラや電子棚などの複合システムが商品と人物を自動で検出し、クラウド上に「仮想カート」を作成し、買い物が終わり店外に出ると事前に登録したクレジットカードから支払いが行われます。
ストアのコンセプトにディープランニングアルゴリズムやコンピュータビジョンやセンサーフュージョンなどの最新の技術を駆使し、レジに並ぶことなく支払いが完了することがあります。。
無人会計を実現するために鍵となっているのが、天井に張り巡らされているカメラで、そこから商品棚や通路や顧客の行動を監視し、データ化し、分析しています。
加えて商品棚には重さや音を計測するためのセンサーやマイクがついており、画像認識や音声技術を駆使し、誰がどの商品を手に取ったのか管理できる仕組みになっています。
Amazon Goはグローサリーストアですので、日用品や食品がメインで、有名ブランドとローカルブランドなど多くのサプライヤーから仕入れています。また、Amazonが近年注力しているハウスブランドも展開しています。
Amazonのリアル店舗の出店状況は2020年現在で、Amazon Go Groceryが1店舗、レジなしコンビニの「Amazon Go」が25店舗、キオスク型の「Amazon Pop Up」が5店舗、書店チェーンの「Amazon Books」が21店舗、同社ウェブサイトで評価が星4つ以上の商品などを販売する「Amazon 4-star」が11店舗を展開しており、国内のショッピングモールに出店していた期間限定のポップアップストア全87店舗を閉店している。
Amazon Goでの買い物の流れ
Amazon Goでの買い物の流れについて説明します。
まず店舗に入店する前にAmazon Goのアプリをダウンロードし、会員登録などしてサインインが必須になります。
ここで登録したアカウント情報やカード情報から支払いが発生します。
まず店舗に入店する前にAmazon Goのアプリを登録すると「入場キー」が発行されます。
入店時にAmazon GoアプリよりQRコードを認識させ店舗入り口を通過することで入店できます。
入店後は普通のコンビニやスーパーマーケット同様に気ままい棚から商品を選び、カートに入れていくだけです。
一度手に取った商品を元の商品棚に戻せば、クラウド上の「仮想カート」からも除外されます。
店舗で唯一禁止されている事項はAmazon Goアプリを持っている別の来店客に商品を渡すことです。
万引きなどの防犯面も心配されますが、商品を手持ちバッグに入れても「仮想カート」に追加されます。
また、Amazon Goアプリを持っていない友人や家族との買い物の際でも商品を手渡しもできます。
レジが存在しないため、出口の改札を通過すれば買い物が終了です。
領収書が必要な場合は、店内に設置されているデバイスとアプリを連携させることで、アカウントのメールアドレスに領収書が送付されます。
AmazonGoは無人店舗という唄っていますが、店舗には商品を陳列したり、清掃したり、アプリの使い方をサポートする店員はいます。また、買い物客への質問の回答やアルコールやタバコの年齢確認は店員が行う必要があります。
すでにオープンしているアメリカの店舗では、モバイルネイティヴの若者だけでなく、老夫婦やファミリーなど地域に根付いた客層になっています。
他のサービスとしてはインターネットのAmazon.comで購入した商品の受け取りなども可能です。