ホテルや民泊のIOT化や無人化に向けて、鍵を持っていなくてもスマホなどで鍵の開け閉めができるスマートロックを利用するホテルなどが増加しています。
管理のしやすさやセキュリティ面、オフィスの勤怠管理など様々な場面でそのメリットが注目されています。
今回紹介するAkerunはスマートロック市場で注目を集めている製品で、ホテルや民泊に向けたサービスの概要から使い方、メリット、デメリットまでを見ていきます。
スマートロックAkerunのサービス概要
IoT関連機器の研究開発を行う株式会社Photosynth(フォトシンス)が2015年に発表したのが、世界初となる後付け型スマートロックAkerunです。
Akerunは特別な工事なしで簡単に設置することがで、オートロックなど個人向けのセキュリティ面のメリットだけでなく、ID管理による人の出入りの把握などでもできます。
法人向けのサービスAkerun ProはIDを通した入退室管理により、オフィスの勤怠管理にも活用されています。
Akerun入退室管理システムはホテルや民泊でも応用されており、指定した時間帯、曜日に自由に合い鍵の作成ができる仕組みは、民泊に最適です。
スマートフォンはもちろん、SuicaなどのICカードでの施錠にも対応しており、宿泊状況のデータも得られるので、ホテルや民泊をより効率的に運営できるようになります。加えて、宿泊客が鍵を失くすリスクがなくなり、ホテルのフロントに並ぶ必要がなくなるのも大きな利点です。
スマートロックAkerunの基本的な使い方
Akerunの設置作業はドアのつまみ部分に貼り付けるだけで、接着用のマルチ接合テープも製品に付属しています。
設置作業にかかる時間を15分で、設置後は管理者がアプリをインストールするだけで利用開始できます。
一方でアプリのインストールや登録というと、宿泊するゲスト全員に求めるのは難しいと感じる方もいるかもしれませんが、Akerunのオンライン鍵管理システムを使えば、ゲストはURL鍵という仕組みでアプリをダウンロードすることなく、鍵の開閉ができます。
アプリのインストール作業や面倒な登録をせず、極端な話スマートフォンがなくてもスマートロックを利用で、サポートも24時間対応しており、万が一の時でも安心できます。
スマートロックAkerunのメリット
Akerunの最大のメリットは取り付けが簡単なことです。
設置作業は実質ドアに貼り付けるだけのシンプルさとなっており、工具も工事も要りません。
賃貸などの場合でも使わなくなった際の原状復帰も簡単で、多くの種類のドアのタイプにも対応しています。
また、セキュリティ面でのメリットも大きく、Akerunは開けっ放し警告やオートロック時間設定などの便利な機能で、鍵の閉め忘れを防止してくれ、どちらの機能も用途に応じて使い分けることができるため、民泊での利用にも効果的です。
クラウド型の入退室管理システムはオフィスだけでなく、ホテルや民泊などのサービス業でもメリットとなります。
スマートロックの導入でスタッフをチェックイン業務以外に置けるようになるのは分かりやすいメリットで、他にも膨大な数のゲストのチェックイン、チェックアウトの時間や回数のデータは中長期的にホテル、民泊を運営していくうえで貴重な資料となります。
Akerunのデメリット
非常に便利でホテルなどでの活用事例も増えているAkerunですが、デメリットもあります。
一つは電池切れにより作動しなくなる点で、電池の寿命は2年間です。もちろん、電池残量が少ないことを知らせる警告などはありますが、念のために鍵は持ち歩きや予備が必要です。
二つ目はスマホ盗難の際のリスクがあり、Akerunはスマホで開ける鍵のため、スマホが盗難にあった場合、不法侵入などの危険性があります。
Akerunの販売元に連絡すれば、操作を無効にできるとはいえ、スマートロックにも危険はあります。また、システムトラブルやバグのリスクもゼロではありません
この記事では後付け型スマートロックのAkerunを紹介しました。
ホテルや民泊でのスマートロック利用が増えていく中、Akerunへの注目度も増しています。メリットデメリット双方の意見がありますが、スマートホテル実現のためには必須アイテムになりそうです。