行動認証

注目のAI開発会社ABEJAの特徴、サービス内容、事例をご紹介!

2019年11月にグランドオープンした「渋谷PARCO」は、世界へ発信する唯一無二の「次世代型商業施設」の実現に向けて、AIテクノロジーを多く活用した店舗モデルになっています。ロボット、サイネージ、AI音声アシスタントなど、近未来型店舗と呼ぶにふさわしい新しい取り組みが多く採用されています。

この中で、実験型のショールームストア店舗の「BOOSTER STUDIO by CAMPFIRE」 は、CAMPFIREとパルコの共同運営のショールームとなっており、デジタル製品、テクノロジーを展示する常設型ショールームストアになっています。ここでは、天井にはカメラを設置して来店者を解析し、展示製品に関心を寄せた人数や属性、店舗内の行動パターンなどの回遊データを出展者にすばやくフィードバックし、製品開発に役立てるコンセプトとしています。

 

この来店者カウントや属性、行動分析を行うAIを提供しているのが、ABEJA社の提供するAIテクノロジーです。

ABEJAのAIとは?

株式会社ABEJAは、200社以上の導入実績を誇るディープラーニングのリーディングカンパニーで、豊富なAI活用の知見・ノウハウをもとにお客様の状況やニーズに合わせてAI導入・活用までのプロジェクト全体を支援しています。
AIプロジェクトはトライアルで終わることが多いですが、それを運用活用フェーズまでやりきることを同社の強みにしています。

製造・物流・小売・社会インフラ・IT業界を中心にAI導入活用の支援をしています。
たとえば、工場の生産ラインにおいて良品/不良品の判定や異常品の検知を行うAIを導入し、業務の自動化を実現しています。

そうした同社のノウハウ、AI機械学習の結果を、標準プラットフォームとして提供しているのが、「ABEJA PLATFORM」であり、AI機械学習のエンジニアが社内に専属でいない場合でもAI開発運用が可能としています。
さらに、製造・物流。小売等の業界に特化した機械学習のモデルやプロセスを本プラットフォームにて構築可能とするように、さまざまなAIモデルが用意されています。その中でも、小売向けのAIモデルについては、「ABEJA Insight for Retail」 としてリリースされており、リアル店舗内のデータ取得から解析、可視化までを一手に行うクラウドサービスになっています。

小売業にもAIが活用されており、ABEJAの他にも「PKSHA」「Trax」が注目を浴びています。

ABEJA Insight for RetailのAIサービス

本サービスは、小売店舗に設置したネットワークカメラのビックデータをもとに、店舗の来店人数、年齢、性別、滞在時間、通行量などの新しいデータを取得し、気象データや、POS、CRMなどの既存データと組み合わせ、複合的な解析を行います。この結果を使って、各店舗の運営上の課題解決に活用が可能となるのだとか。

店舗運営の課題のひとつは、売上の分析です。商品の売れ行きについては、店長の勘と経験をもとに見込んでいることが一般的な時代もありました。そのため、データ収集もPOSデータにより商品の売れた個数のデータは集めても、来店したお客様が、商品を買わなかった人の数や状況までは調べていません。

カメラデータを元にしたビックデータの分析によって、店舗のさまざまな状況が可視化されてきます。

来店者が多いのに、購入者が少ない場合は、接客に改善課題が多いでしょう。一方で来店者が少ない場合には、販促活動を見直す必要があります。更に、お客様の滞在時間の長さも重要な指標です。滞在時間が平均的に短い店舗では、お客様がゆっくりショッピングを楽しみたい、場の提供としての魅力に欠けていると思われます。

 

ABEJA Insight for Retail の導入事例

ミック経済研究所の調査結果「AI(ディープラーニング)活用の画像認識ソリューション市場の現状と展望【2019年度版】」にて、ABEJA Insight for Retailは、業種別に分析した小売・卸売AI市場の2018年度の売上高の60.1%を占め、1位となっています。

株式会社ビームスでは、ABEJA Insight for Retailを導入し、店舗規模の大きいアウトレット店での店内でのお客様属性分析と動線分析を行いました。顧客の動線のデータ化により商品配置の弱みが明確になり、店内レイアウトの変更、そして、購買点数の増加につながったとのこと。

株式会社ICI石井スポーツは、スキー、登山用品の専門店です。新規顧客の獲得に関する課題があったとのこと。店舗に顧客が来店していないから悪いのか、あるいは来店はあるが購買に至っていないのか。来店者を増やすための責任分界点もよく分かりませんでした。その課題解決にむけて ABEJA Insight for Retailを導入し、新規顧客の立ち寄り率を数値化し、店舗入り口の商品を変えることによって、新規顧客獲得率を向上させることに成功しています。

 

さて今回は、AIを活用したサービスがどのように小売業界に変化をもたらすのか、ABEJAの提供するABEJA Insight for Retailの事例をもとに確認してきました。ABEJAはAI機械学習の開発導入までを一気通貫でプロジェクト提供できる強みがあります。その強みを生かしたプラットフォームソフトウエア ABEJA Platform を企業に提供することで、AI機械学習の専門化がいない場合でもAIモデルを活用した業務効率化を実現できるのです。

【小売業×IT】リテールテックとは?小売業のデジタルトランスフォーメーション(DX)小売業とテクノロジーを掛け合わしたリテールテックは接客、POS、キャッシュレス、販促物、ECなど幅が広く、それぞれの分野について説明しました。...